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乗り遅れた日
いつものようにいつもの時間に私は駅に着いた
何が違うというのだ
時計が新しく変わっていた

私は乗り遅れた
私は必死に手を伸ばし
電車に触れることができた
けれども電車は待ってはくれなかった

もう10秒早く走り始めていたら
あるいはあの時一杯の水を飲まなければ
あるいは物凄い俊足の選手であったならば
あるいは私は無言の塊に
この体ごとぶつかっていけば良かった

弱冷車は私を待たなかった
私の存在などないに等しかったかのように
弱い心は冷たさで満たされた

私を迎え入れるだけの扉は再び開かれることはなく
私は間に合わなかったしそれが私はうれしかった
私一人が間に合うことでまた別の何かが
間に合わない何かが生じるような気がした

私はもう一つの電車に乗り
そしてそれはすぐに動き始めた

幽霊が寂しさだけで作った街のように
弱霊車は眩いほどガランとしていた
ガランガランと歌いながら
私だけの臨時列車は私だけを乗せて
暗い地下世界を孤独に駆けた

行き先を告げる声も停車する駅もなく
私だけを乗せて静寂の中を駆けた

私はただ一人
ひとりであることに駆られて書き始めた
5分前の出来事を小さなノートに

なぜ私は乗り遅れてしまったか

それはもう随分前のことのようだった
それはもう遠い昔の想い出話のようだった

取り戻せないものを振り返ることに意味なんてなかった
あるいはあったかもしれない

ただ私はどうしようもなくペンを走らせた
私がここにいることを確かめるかのように
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【2006/06/06 00:23 】 | 好きに書いた詩 | コメント(0) | トラックバック(0) |
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