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返却口
「ここからあの棚が見えるかい?」
「何かが、あるような気がする」
「あるんだ。皿が」
「何かが、薄っすらと見えるような気がする」
「あるんだよ。皿が」
「1枚か、2枚か、あるような気がする」
「1枚の皿があるんだ」
「カレーか、ピラフか何かの皿だろうか」
「何でもいいんだ。とにかくあるんだ」

「夜明けまで、あのままなの?」
「いや別に。取ってきてもいいんだけどね」
「僕が気づかないとあれはあのまま? ずっとあのままなの? 持って来いということ?」
「いいんだ。もうすぐ、こちらから行く」

「ありがとう」
岸辺近くまで、彼が持ってきてくれていた。
潮の香りの中、夜の色のトレイを抱え、小刻みに震える皿に付着した黄金色に波の雫が、落ちる。
「やっぱりカレーだ!」
「それは問題ではない」
男は、もう一度繰り返す。
「そこは、問題ではない」



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【2011/01/21 16:08 】 | 言葉のある詩 | コメント(0) | トラックバック(0) |
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