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幽霊船
中央通りに座ったのは
自覚などなかったから

それは突然に始まって
感情を一気に異郷へと運ぶ
気づけば零れ落ちている

どこか遠いところに
遥か昔のある朝の中にいるような
気がするのだ

天空で父がピアノを弾いていて
食器が触れたりぶつかったりする音が
硝子の演奏会の中に含まれているような
心地がするのだ

目前にはひとつの船が浮び
繁殖する植物たちが帆を伸ばしている
船長のいなくなった船は航海を終え
旅人の空虚なある朝の中に
ぽっかりと浮ぶ

D 6 船を識別する白いシール

凍りついた波の上に
赤いストローが突き刺さっている


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テーマ:自作詩 - ジャンル:小説・文学

【2010/11/08 15:34 】 | 言葉のある詩 | コメント(0) | トラックバック(0) |
星をください  
気に入ったものの横には
星をつけておく癖があった

近頃は代わりに入ってくれと言われるよりも
代わりに入らせてと言われることが多くて
だんだんと痩せていくように
詩を書く時間だけ増えて
よいことなのかわるいことなのか
小さな明かりのようなものをたよりに
ふらふらと歩いていくのだけれど
たよりは突然途絶えてしまうから
たよりないたより

ツイッターやっているんですか?

はあ
日本語で話しているのに
検索されないアカウントならあります
やっているって 何が (わたしたちつきあってる)

みんな知らないんだね
何も

僕は何もしていないんだよ

忘れかけていた
アルバムを開いてみると
ところどころに星が散っているけれど
それは今の僕の好みとは少し離れている
一つ一つ聴いていく中に
思いっ切りボリュームを上げたい奴
その横には 星が
ない

どうして

テーマ:自作詩 - ジャンル:小説・文学

【2010/11/05 19:25 】 | 言葉のある詩 | コメント(0) | トラックバック(0) |
半袖
半袖を着て歩くと肌寒い夜だった。寒いと感じられることがうれしくて、寒い、寒い、と連呼したくなるほど。長く続いた厳しすぎた夏によって遠ざけられていた寒いが、ここにも、そこにも現れて肌にくっついている。寒い。もう一度、寒い。あの夏との断絶を告げる、寒い。もう、本当に大丈夫なのだ。これからは、日増しに遠ざかってゆくことができる。寒い、寒い。もう一度、寒い。寒いによって確かになっていく決別の事実が、うれしくこみ上げてきては震えてしまう。朝も、昼も、夜も、どこに行っても、どこに逃げても、容赦なく襲ってくる熱は、もう遠くへと去り、これはからゆっくりと肌を包むものが増えてゆくだろう。自分からあたたかさを望むようになるだろう。寒い、寒い。もう一度、寒い。少し寒いけれど、もう少し、寒い半袖でいる。

【2010/11/04 03:19 】 | 言葉のある詩 | コメント(0) | トラックバック(0) |
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