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推敲バトン
日々続けていきなさい
命の続く限り
推敲を重ねなさい

そして次に来る人に
バトンを渡すのです

妥協を許さずいきなさい
時間の許す限り
推敲を続けなさい

完成を目指し
けれども決して
完成させてはなりません

幾度も幾度も
推敲に推敲を重ねなさい

そうして次に訪れる命に
バトンを渡すのです

日々続けて生きなさい
魂の輝ける限り
推敲に生きなさい

そうして完成を目指した未完成を
無事に
手渡せるように


この星を

愛するひとを


守りなさい
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テーマ:自作詩 - ジャンル:小説・文学

【2007/05/30 01:58 】 | 好きに書いた詩 | コメント(0) | トラックバック(0) |
重力に乾杯
踊る旅人は
いつも飛行機が大好きで
何よりも
空の上で飲むワインと
なくても頼むビーフが好きだった

世界中を軽やかに飛び回っては
持ち帰ってくる写真は
だいたい空港か空中
あるいは薄暗いバーの中だった

だから一見それは
いつも同じようで
あるいは心斎橋のようで

踊る旅人は
空と自由が好きだった
いつもは立ち仕事で
重力に
足を痛めつけられていたから
旅立つ時は
いつも宇宙に一番近い
空を経由して飛んでいく

伸びた飛行機雲の分だけ
旅人の経験値は積み重なって
白い翼は
大手を広げて旅立ちを出迎えるようになって

踊る旅人は
昔ほどは踊らなくなったけれど
久しぶりに戻ってきて
旅先の写真を見せながらの
土産話を
身振り手振りを交えながら
語ってくれた
封印されていた日本語は
桜の機関銃のように乱れて
僕を圧倒した

軽く打ちのめされた後の
帰り道
春が一休みしている旅路の上で
いつもより僕の背中は重たかった
きっと疲れているから
そう思い込んでいた

家に戻って
リュックを下ろしてみれば
中には
踊る旅人からもらった
ワインが入っていた

歩いている時
なぜか思い出せずにいた

荷物を下ろした時に
ようやくその重さの中身を
知ることになり
少しおかしくて
少し酔ったような気分だった

だからこのワインは
しばらく寝かせておくことにする



季節を 忘れるくらいまで

テーマ:自作詩 - ジャンル:小説・文学

【2007/05/29 18:11 】 | できそこない道 | コメント(2) | トラックバック(0) |
ルパンじゃなくてゴルゴだよ
ルパンじゃないよゴルゴだよ
おしかったけど
ちょっと違っているんだよ

いつかわかる時がくるよ
きっとそれは遠くなく
僕が歩く何倍もの速度で
きみは夢を見ていくから


だからね

ルパンじゃないよゴルゴだよ

僕が教えてあげられることは
ほんの些細なことだけれど
きみが間違える度に
ちょっとずつ
ちょっとずつ
訂正していくくらいなんだけれど

きっとそれで十分


だからね

ルパンじゃないよゴルゴだよ


今のきみには難しすぎるけれど
それはとても多くの事柄で
似たもの同士でありながら
ちょうど僕らひとりひとりがそうであるように
全くかけ離れたものでもあるんだ


ルパンとゴルゴはきみと世界さ


いつかわかるよ



パンもご飯だってこととかね
【2007/05/28 20:43 】 | できそこない道 | コメント(0) | トラックバック(0) |
ロボット
何もないところから
僕が作りました

手を作り口を作り
足を作り体を作り
人が安心できるように
人によく似せた
顔を作って

人と話せるように
人と同じ言葉を教えて

困った人の
手助けができるように
人と同じように
手が使えるように

何もないところから
始めて

ひとつひとつ
僕が教えました

人の立場に立てるように
人と同じように
接して

人を思いやれるように
人と同じように
育ててきました



今日 テレビで
僕の作ったロボットが
人を殺すところをみました


僕は
何をしてきたのでしょうか



よくできたものは

よくわからない人たちの
欲望の中に飲み込まれていき


ひとは


いつも
困った人たちに
使われてしまいます



よくできた 道具のように

テーマ:自作詩 - ジャンル:小説・文学

【2007/05/17 20:26 】 | できそこない道 | コメント(2) | トラックバック(0) |
生け花
椅子に深く腰掛けて
眠り込んでいる
右手には
牛乳瓶が握られたままで
それは空っぽだったのに

きみも飲むかね

見知らぬ人に
向けられているように見える

おじいさんは
とても疲れていて
眠りたかったんだし
潤したかったんだし
一気に流し込むと同時に
一瞬で
幸福の結晶として固まったのだ

少し寂しげだった瓶の中に
僕はそっと
一花添えるように
れんげそうを生けてみた

おじいさんの表情は
自然に溶け込んだように
どこまでも穏やかで

もう何も
思い残すことも
ないようだった

テーマ:自作詩 - ジャンル:小説・文学

【2007/05/15 17:30 】 | できそこない道 | コメント(0) | トラックバック(0) |
詩人のゴール
靴紐を締め直すため
膝をついた芝が
少し冷たかった

空から星が
消えていったように
誰もいなくなったピッチの中

夜な夜な僕は
シュート練習を繰り返している

誰もいないゴールは
やけに大きく
僕の部屋よりも広いのかもしれない
暮らしていくには
風通しが良すぎる
最も危険な場所だけれど

朝が近づくにつれ
僕はゴールと距離をとって
遠目からロングシュートを狙った


ゴールを祝福するただひとつの月が
ピッチを照らすことに飽きて
空に溶け込もうとする頃
誰もいないゴールの中から
詩人が現れると
とても白い顔をして
両手を詩集のように広げながら
立っているのが見える

それはいつも
夜と練習の終わりを意味している

僕は想いを込めるように
詩人のゴールに向けて
今日最後の比喩を蹴り込んだ

もはやそれは
ゴールまで届くことはなく
突然に色づいた芝を
王様のように横切っていく
猫がくわえていった

僕も詩人も
猫を追いかけようとはしなかった


もう 朝が来ていたのだから

テーマ:自作詩 - ジャンル:小説・文学

【2007/05/10 19:38 】 | できそこない道 | コメント(0) | トラックバック(0) |
かなしいわかれ
悲しい別れだった
名前を呼び合えたこと
親切に差し伸べられた手
いつでも当たり前のことのように
悪ふざけできたりした時間のことも全部
数ある断片の中の一つとして
劣化していくのだろうか

      *

悲しい別れだった
涙も乾いてしまっていたのは
四月だったから
いたよね 確かに ここに
僅かな時間 本当に 
微かな予感もないままに
礼も握手もかわすことなくきみは

      *

悲しい別れだった
何一つ僕は
知りえなかった
一切の素振りも見せなかったきみ
訳を知ったところでもう
変わることは変えられなかった
レールはとっくに敷かれていたから

      *

悲しい別れだった
なるようにしかならないけれど
詩を書き残すことで
意味の一つでも見出せるのか
笑わなければ 笑わなければ
枯れそうな言葉の切れ端が
列を成して強がり続けている

テーマ:自作詩 - ジャンル:小説・文学

【2007/05/09 19:04 】 | 好きに書いた詩 | コメント(0) | トラックバック(0) |
EYE
世界を歪んで見れたせいで
きみの絵は独特の構図を持っていて
僕はとてもその中に入れないのだった

きみは二つの水晶を持っていたから
同じ空間に異なる距離を創り出していたし
僕はとてもついていくことができないのだった

きみは二つもキラキラを持っていたから
矛盾に満ちた世界をつなぎ合わすことができたし
僕はただ瞬きを繰り返す人でしかないのだった

きみには全部見透かされているのかもしれない
浅はかな 恋心に
少しだけ 落ち込んでしまったことも

テーマ:自作詩 - ジャンル:小説・文学

【2007/05/09 18:23 】 | 好きに書いた詩 | コメント(2) | トラックバック(0) |
さよなら 詩よ
しばらくの間
詩と離れようと思って
旅に出た

今ほど詩が身近ではなかった
書くことも読むことも非日常だった頃
その時 自分はどこにいたのか
今よりも自由だったのか
もっと寂しかったのか

旅の中で
何かに
思い当たるのかもしれない

身軽な形で
見知らぬ土地を歩けば
行く先々で詩に出会う

道はいつも比喩と共に伸びているのに
素知らぬ顔で
どこへ行けるだろうか

初めて見る景色も
何かを彷彿させるものだから
喩えてみなければならないのだし
すれ違う人々は
例外なく詩人のような顔をしている

詩情に溢れながら
道はポカポカと春に満ちていて
歩くことは切なくも愉快だ

旅もまた
あてなく書き始める詩のように
途中で変化して行く道程も
詩的かもしれない

旅は
僕の知らない場所で
いつも比喩を温めてくれているから

たくさん たくさん
詩を集めてから
日常のある場所に持ち帰ろうと思う

テーマ:自作詩 - ジャンル:小説・文学

【2007/05/08 17:27 】 | できそこない道 | コメント(0) | トラックバック(0) |
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