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できそこない道 |
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完成することのない
できそこない道を 僕は歩いている 進んでいるのか 戻っているのか それさえわからない それでもかえれない できそこない道を 僕は歩いている つまずくことばかり 挫けることばかり たどりつくこともない どこにもかえれない できそこない道を 僕は歩いている |
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『アンダー17』 |
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上のカテゴリーを脅かす存在になろう
17文字以内でまとめなければならない 若い言葉の欠片 明日きみに届くかな |
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『矛盾ファンタジア』 |
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僕はもう1つ新しい場所を作りたかった
最初に窓を開けた時の新鮮な景色が いつも長く続くことがないから 季節がまわる頃に逃げ出したくなってしまう だけどそれは繰り返しかもしれない 居場所を変える前に 服の色でも変えてみるのもいいかもしれない 新しい場所を作るなら 僕はそこで新しいことをやりたいと思った |
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『ことばあそびの詩』 |
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ことばあそびに説明なんてナンセンスだし
遠くから汽笛の音が聞こえてくる夜の バームクーヘンの輪の中に忍び 悪徳商法の商社のようにこそこそ 双眼鏡でのぞきこんでみたらああ 微熱を少し感じた工事現場 ノンスタイルでいきってみると 嫉妬する力だけが生きている証拠 |
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『カテゴリーの詩』について |
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カテゴリーの説明を
詩のようにしてみた 何でも詩のように表現することは ことさらに物事を混乱させたりする それでも何でも詩に結び付けて考えなければ 私はきっと詩を書き続けることもできないんだ |
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『これで最後の詩』について |
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これで最後の詩
私はそれを書きたくはない それは世界最後の日に書くためのものか 私が死ぬ時に書くためのものか これで最後の詩 情熱を失った時 心が折れてしまった時 私はそれを書くのだろうか それはラブレターになるのだろうか それは遺書なのかもしれない これで最後の詩を 私はそれを書きたくはない それでも私は最後の時をいつも想っている そんな日のこともいつもどこかで想っている 早いとか遅いとかではなくて 私が夏なら夏が過ぎ去るように 私が秋なら葉が落ちるように だから私はこの場所を 冷めた横顔で用意した 『これで最後の詩』 そんな詩を書く日が どうか来ないように 私はいまあるうちに 私はいまある限りに 詩を書いていきたい |
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『言葉のない詩』について |
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言葉のない詩
言葉を失ったのだろうか 沈黙するノートだろうか 雨のメロディーだろうか 言葉のない詩 それは一枚の絵かもしれない それは大きな空かもしれない そこには言葉は書いてなくても 何かを語りかけてくる時がある 私はそんな詩は書けない 私はただみたものを感じたことを 拙い言葉に置き換えて詩にしてみる 『言葉のない詩』を 見失わないために |
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『絵に描いた詩』について |
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絵に描かれた幸福のように
絵によって描かれた詩 絵と一緒になって描かれた詩 そんな詩なのだろうか 私には絵を描くことはできない 絵の中に詩を描くことも 詩の中に絵を描くことも 私には憧れ 絵に描いた城のように ただ遠くから眺めている 『絵に描いた詩』 それは私の空想の中の詩 |
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『本当の詩』について |
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本当の詩
もしもそんな詩があるのなら 今までの詩は全部うそなのだろうか 本当の詩があるのなら うその詩もあるのだろうか 私になぜ 本当のことがわかるだろう 簡単にわかりはしないのだ 本当の詩 もしもそんな詩があるのなら 私はいつか書いてみたい けれども本当の詩を書くために 過去のすべてがうそになるのなら 私はそれを書きたくはない 本当の詩 なぜ本当にこだわるのだろう 本当もうそもありはしないのに 私が私でありあなたがあなたであれば 私が詩を想いあなたが詩を想えば それはもう本当の詩なんだ だからそれはどこにでも転がっている あなたにもらったこのレシートでさえも すぐに捨ててしまってもいい 小さな紙切れではあるけれど あのおばちゃんは手の平で見つめたまま とても熱心に訝しんだり共感したりしている 『本当の詩』 私がこの詩を書くことは きっとないだろう それはなんてうれしいことだ |
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『架空の詩』について |
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架空の詩
それは架空の世界について書かれた詩か それともとてもあやふやな詩なのか 一片の真実も含まれない詩なのか ここは現実に実在する世界で 架空の詩以外は現実の詩なのだろうか いつだって現実の中には架空があふれているのに いつも詩の中には架空がいっぱいあふれてるのに 『架空の詩』 私は滅多とそんな詩を書くことはないだろう 私の書くすべてが架空の詩でないのならば |
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『いつか書いた詩』について |
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今日書いた詩も
「いつか書いた詩」と呼べるだろう けれどもそこにノスタルジーはない 「いつか書いた詩」は ある季節の終わりに引き出しの奥から かすかに見覚えのあるノートから現れる 私が詩のようなものを書き始めたのは 深まりすぎた秋が冬に流れ込む頃だった 走っていれば寒くない 立ち止まった時 寒さに気づく 眠っていれば恐くない 目が覚めて自分を思い出す あの頃の詩はその季節ほど長くもなかった 私はそれよりずっと前からノートをつけていた それは意味のわからないノート 脈絡もなくただ比喩だけがある あまりに意味がわからないので 何度も捨ててしまおうかと思った いま私は詩のようなものを書いている 引き出しの奥に眠っているものは 出てきたとしても比喩の欠片 「いつか書いた詩」を解き放つためには いま書いた詩を長く眠らせておくしかない そうすればいつの日かそれを 『いつか書いた詩』と呼ぶことができるだろう |
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『謎の詩』について |
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謎の詩とはどんな詩なのだろう
謎について書かれた詩か 詩そのものが謎なのかもしれない 私はなぜ詩を書くのだろうか なぜ私が書くのだろうか なぜ詩を書くのだろうか その大きな謎を前にすると 私は一文字も書けなくなる そして謎の中に夜が明ける 一編の詩の命はとても短い そして永遠に生き続ける それもまた謎めいている 解けない謎こそが謎であるように |
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『今にも詩』について |
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今にもそれは消えかかった詩のように
今にもそれは詩を呼び込む呪文のように 今にもそれは青い詩の中を泳ぐ子犬のように 意味なんかなくても ただ喩えを並べてみたかった それはいつも一瞬で別世界に誘ってくれる 中身なんかなくっても ただ喩えばかりを並べてみたかった もう私の中ではまるで物語なのだから 誰にでも好きな言葉があるように 身についた口癖のように 好きな表現の形がある そんな言葉を開放したくて 『今にも詩』を書いてみる |
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『好きに書いた詩』について |
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それは好きという気持ちから書き始めた詩
あるいは月に向かって書くように 好きという言葉に向けて書いたのかもしれない ただ見ているだけでも良かったが ただ見ているだけではダメだった もっと近づきたくてもっと好きになりたくて 私は好きに詩を書き始めた 私は好きに言葉を並べ言葉を繰り返し比喩を空想した 好きで書き始めたとしても 書き終える頃になると私は泣くことがある 好きであることは時にとてもつらく それでも私は詩を書くことが好きだ なぜだろう 好きである理由を言葉で表すことは難しい そのために詩のようなものがあるのかもしれないが 私が望む時に求める言葉が現れるほどに 言葉は私の近くにはいてくれない それでも私が好きに書いた詩を好きな時に読んでくれたり 好きに思ってくれた人がいたことはなんと素敵なことだろう 好きという儚い気持ちが続いていく限りに 私は『好きに書いた詩』を書き続けるだろう |
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『だいたい5行詩』について |
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行数なんてどうでもよかった
一行の孤独が恐かった 私は何か形が欲しかった 私は短い言葉に憧れた たった一言で何かを変えてしまう あるいは言葉をのみこんで 何も語らなかったことがすべてを語っているような時がある 言葉を一つ省くことで多くの想像が広がることがある 言葉が一つ欠けることで一つの気持ちが伝わらないことがある 言葉は多くても少なくても同じように難しい 短い言葉に憧れて『だいたい5行詩』を書こうと思った 行数が多すぎた時は改行を思いなおして 行数が足りない時は一行を切り刻んだ そうしてでこぼこの5行を作ってみたり あるいは6行になってもそのまま良しとした だいたい5行詩とはだいたいそんなものだから 行数なんてどうでもよかった ただ何か形がほしかった そんな『だいたい5行詩』 |
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